NTECPASSIVE DESIGN

Customer Columnお客様コラム

第7回 小さな家づくり記 足し算と引き算

少し間が空いてしまいましたが、前々回からの続きです。

間取りが概ね決まった後は、
細かな仕様を決める打ち合わせを重ねていきました。

予算的に難しいかも…
でも一応、値段を見てから検討したい!と希望するものを
ひと通り盛り込んで見積りしてもらいます。

そして大体出揃ったところで改めて、
予算に擦り合わせていくための
「減額調整」をしていきました。

「理想と現実がこのぐらい離れてますよ」という差が
一目でわかるもの…とでもいいましょうか。

足したり、引いたり、やりとりの軌跡

 

我が家は予算をオーバーしていたので、
項目を削除したり、素材のグレードを下げたり(あるいはやっぱり上げたり)といった
調整をしていきました。

何を大事にするか

減額のために

  • 水回りの床タイル
  • 寝室収納の扉
  • 寝室収納の建具(オープンにして、自分でカーテンを付けました)
  • ランドリーの造作カウンター
  • 食洗機

    などを削っていきました。

提案された箇所以外にも
「ここはお金かけなくていいんじゃない?」というところを
自分たちでも探してコツコツ削っていきます。

なかでも思いのほか悩んだのが、造作家具の仕上げ材(木の種類)です。
素材の違いで、空間の雰囲気がどんな風に変わるのか。
別の物件を見学させてもらったり
ネットで施工実績を見たりして、
こんな風にしたいなぁ、う〜ん でも予算が。。など
ぐるぐるぐるぐる 悩みました。

何度も見積りを出していただき、
造作家具はナラに。建具は主にシナにしました。

もう一つの選択肢

こんな足し算、引き算以外にも、金額を調整する方法があります。
それは「後付け」することです。

わが家では、

  • 食洗機
  • ウッドデッキ

は完成時には設置しないことにしました。

ただし、後から設置することもできるようにスペースや配線だけは
計画してあります。

なんといっても、自分の家なのです!
今すぐが無理でも、後で好きなようにできるのがいいところ。
(もちろん出費を伴うのですが)

ウッドデッキは住居の完成から1年後に、
ボーナスを使って施工してもらいました。

昼寝もできる、広々ウッドデッキです。横に作ったシンクが何かと便利。

 

仕上げ・仕様にちょっとこだわった場所

このように予算内でどんな仕様・仕上げにするか、とっても悩んだ我が家ですが
削るだけではなく、こだわったところもあります。
お金をあまり削らなかった場所をご紹介します!

1.キッチン

リビングと一体になったオープンキッチンなので、インテリアとしても重要なポイントです。
ネットで施工事例をブックマークしまくってイメージを固めました。

・キッチン天板&シンク
夫の希望により、シンクに洗剤置き場などが無いシンプルな一体型形状 &
ステンレスのバイブレーション仕上げを選択。
キッチンの形状に合わせたオーダーサイズということもあってか、お高め。

・キッチン側面
価格を抑えてモアビにするか、それともナラか。
いろんな施工事例を調べてめちゃめちゃ悩んだ末、ナラにしました。
食洗機を後付けできるようにスペースと電源をとってあります。

・壁タイル
中村好文さん風の、15cm角の大きめタイルに。
シンプルだから安くできるかな?と思いきや、
タイルってサイズが大きい方がお値段高くなるんですね…
でも雰囲気を真似したくて、こだわったところです。

・ガスコンロ
欲しかったガスコンロはちょい高めだったのですが、ネットで安く販売されていたので、
施主支給にさせてもらって少し減額できました。
ビルトインのガスオーブンが夢でしたが、予算的にムリでした。。

シンプルなキッチンですが、意外とお金がかかるものです。。でも満足!

 

2.洗面台

賃貸物件ではよくある、
たくさんプラスチックの棚がついた洗面化粧台が苦手でした。
生活感が出やすいし、すぐホコリが溜まるんですよね〜
そんな長年の不満を解消する、カウンター下に全てがすっきり収まった造作洗面台です。
ここで過ごす時間がとても気持ちいいし、好きな色のタイルを見ると気持ちも上がります!
水栓を壁付にしたので、水滴汚れがなくお掃除もラク。
水栓、タイル、シンクのいずれも、少々高めだけど、見た目優先しました。

コロナ渦のいま、左の方にマスクが散らかりがちではあります…

3.書斎

仕事用の書籍や書類を収めるための本棚は
造作か既成の家具を置くか非常に悩みましたが、機能を優先して造作に。

その代わり机の天板は、当初は一枚板にしたいとこだわっていたところを
集成材にして減額しました。

室内窓があり明るく、天井は熊野杉を使っているという…
これまで住んできた家を考えると贅沢すぎて震える空間なのですが、
新型コロナウィルスの影響で家時間が多くなった今、
結果的にお金をかけて良かったと思います。

コンセント類を天板すぐ下の棚で収めているので掃除が超〜ラクです。

 

住んでみて

こんな風に仕上げの素材を選んだりできるのは
自由度が高いぶん、考えたり調べたりすることも多いのですが
改めて注文住宅を建てる楽しみだなあと思います。

ちょっとした金物ひとつとっても、
もっといいものはないか?と調べていると
いろいろなデザインや情報を知ることができてキリがないけど楽しいんですよね。

そして家を建てた後も、家づくりへの関心が尽きない自分を発見しました。
もしも今、家を建てる前に戻れたら
どんな選択をするだろう?なんて妄想してみたり。

その時の自分なりに一生懸命考えただけあって、
お家への愛情も結構重たくなっている気がします(笑)

エヌテックの家のお客様に、注文〜完成までの様子や、住んでみての感想をお聞きしました。

エヌテックが実際に手がけた住宅をご紹介します。全棟長期優良住宅です。