山本亜耕さん 広島セミナー
2025.10.25
第6,270回 設計の谷口です。
北海道の建築家、山本亜耕(あこう)さんが広島に来られてセミナーを開催するとの案内を業界仲間から教えていただき参加しました。
山本亜耕さんは、昨年開催した1985全国省エネミーティングでも広島にお越しくださり、1年ぶりの再会となりました。

全国的に夏の暑さが厳しくなっていますが、北海道も例外ではないようで今年は北見で7月に39℃が観測されたとのこと。
寒さも暑さも厳しい北海道は、日本の住宅事情の最先端を走っています。
セミナーの前半は、社会の困りごとが新たな仕事のヒントになるんじゃないでしょうかという亜耕さんの問いかけでした。
例えば、古くなった木造アパートをどう再活用していくことが可能かという先進事例であったり、分譲マンションの外断熱改修工事事例であったり。
また、フィルターバブルとエコーチェンバーというキーワードをご紹介くださり、SNSなどの弊害についても、皆さん大変ですよね~という話題を共有しました。
セミナーの後半は、亜耕さんのお仕事の中から夏の暑さに対しての技術の公開をメインに、興味深い情報を多岐にわたってご紹介いただきました。
「建物を高断熱化する(もちろん気密もセットで)ことで、設計の自由度が高まる」という趣旨の話は、とても示唆に富んでいて、建築のエレベーションをどう魅力的にするかという点においてもさすが建築家ならではの視点だなぁと感じました。
質疑応答では、お手持ちのノートパソコンから断面詳細図を惜し気もなく映して、さながら設計技術セミナーの様相にもなり、何でも親切丁寧に教えてくださるお人柄が終始溢れ出た楽しい2時間のセミナーとなりました。
いつかは北海道の建築を学ぶツアーに出かけてみたい!、そんなモチベーションを高めていただきました。