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建築家の解体

第5,681回 設計の谷口です。

最近、こんな本を読みました。

建築家という職業を、社会学者の立場から論じた一冊です。
大学で建築の教育を受けた私からすると、とても刺激的で、「ふむふむ、、たしかに、そうだそうだ!」といった感じであっという間に読了しました。
社会学の中でも、医者や弁護士などの職業は研究対象になっても、建築家はあまり研究対象になっていないそうで、大変興味深く読み進めました。

家づくりを依頼する方々からは、「建築家」とは一体どんな人に映っているのでしょうか?
私も自分の事を「建築士」とは名乗っても、「建築家」とは名乗りません。
木造建築士や一級・二級建築士などの試験に合格すれば、「建築士」なのですが、「建築家」には明確な規定が無いのが日本の現状です。

本書では、野球界や芸能界などいわゆる「界」という考え方を紹介しながら、建築家界で求められるある一定の要素について紹介し、
その要素をどうやって身につけるのかや、どんな界がこれまで展開してきたのかなど、私自身の経験も振り返りながら、
「確かに建築家ってこんな風にして形成されていくんだなぁ」と共感する一冊です。

その他にも、建築家として一般の方々にもよく知られている安藤忠雄や隈研吾がどうやって建築界での名声を得ていくようになったのか、
日本の建築家の歴史、大学の建築学科がつくり出してきたこれまでの風習、これからの時代の建築家の有り様などなど、
とても示唆に富み、私たちのような工務店にとっても今後の立ち位置を考えさせられる素晴らしい一冊でした。

建築に興味のある方はぜひご一読下さい!

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