そごう広島 屋上緑化
2025.9.28
第6,253回 設計の谷口です。
先日、同業者の集まりに参加し、外構造園業者さんのセミナーを聴講しました。
路地物と雑木との違いであったり、庭木に利用する植物は本来日影を好むというお話であったり、庭育という活動のことや、外構工事におけるデザインやコスト面での工夫のお話も隠すことなくお話ししてくださいました。
印象的だったのは、「植物は経済効果がある」というキーワード。
以前オンラインで聴講したとあるセミナーでも、中古の賃貸アパートの植栽を一新するだけで入居者が埋まったという話を思い出しました。
セミナーの中で紹介のあった、そごう広島の屋上緑化事業の現場に後日足を運んでみました。

そごう広島の屋上に緑が広がっているのをご存じでしたか?
この工事のために、約300㎥もの土を屋上まで運び上げたそうです。
私が植栽をあれこれと眺めていると、蝶々が飛んでいたり鳥が飛んでいたりと、人間だけでなく虫や動物にとっても憩いの場所となっているようで、とても心地の良い環境でした。

そもそも、自然環境があった場所に私たちは住宅などの人工物を建築する仕事に携わっているわけなので、少しでも自然に返す所作としての造園という観点で緑を植えることについて考えていくのは、人間ができるとても大切な行為だと感じています。