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Customer Columnお客様コラム

第13回 鉄筋コンクリート

家の土台となる基礎の寿命は、上物の建物の寿命と同じかそれ以上必要なものと思います。
それで前回取り上げたように、基礎に使われる鉄筋コンクリートの寿命を気にした訳ですが、仕事の関係で鉄筋コンクリートの中の状態を目にする機会がある事も関係しています。

それで、前回基準の違いに着目してコンクリートの事を書いたのですが、折角ですのでしばらくコンクリートの事を書きたいと思います。

コンクリートの材料は、セメント、骨材(砂利・砂)、水と混和剤(薬剤)です。
これを混ぜて固める訳ですが、固まるのはセメントで骨材の方はそのまま固められます。
コンクリートをある力で壊して行くと、骨材の砂利の方が硬いので、次の写真の様になります。

そしてコンクリートを骨材ごと切った場合は、次の写真の様になります。

この写真の中の大小の濃いグレーの塊が骨材の砂利です。
その周りに詰まった薄いグレーのものが、セメントが水と反応して固まったもの(水和結晶)です。

コンクリートは押し潰される(圧縮)事には強いものですが、これは砂利の隙間にそれなりに硬い物が密に詰まっている為です。
それて詰まり具合(密度)が違うと、固まる物が同じでも強度に違いが出ます。

この詰まり具合に関係するのが、写真でも見える空隙です。
この空隙は、閉じ込められた空気の他に、元々は水があってそれが蒸発したものが多くあります。
水が足らないとセメントが反応出来ませんが、水が多くなると(オーバーに言えば)スカスカになって強度が出なくなります。
つまりコンクリートの強度は水の量で決まって来る訳です。

押し潰される事には強いコンクリートですが、各々の結合力(接着力)はそれほど強く無いので、これらが引き離される方向に力が掛かれば、簡単に結合が壊れてしまいます。
特に引張強度となると、圧縮強度の1/13前後しかありません。

これが、鉄筋が入ると引っ張り等の力に対しても強くなれます。

一時期そうであったように、家の重量を支えるだけなら、無筋のコンクリートで十分支えられます。
しかし、今の家は地震に耐える為に頑丈に作る上、建物と基礎を繋げてしまいます。
すると建物に対して横方向に力が掛かれば、基礎が建物に引っ張られる部分が出て来ます。
大きな地震であれば、基礎を壊してしまう程の力になるのでしょう。
住宅の基礎が鉄筋コンクリート造になったのは、このあたりが理由だと思います。

エヌテックの家のお客様に、注文〜完成までの様子や、住んでみての感想をお聞きしました。

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