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民藝 MINGEI 美は暮らしの中にある

第5,828回 設計の谷口です。

休日を利用してようやく行くことができました。

東広島市立美術館で開催中の「民藝(みんげい)」です。

100年前に柳宗悦(やなぎむねよし)は日常生活のなかで用いられてきた手仕事の品々に美を見出し、「民衆的工藝=民藝」の考えを唱えました。
本展では、民藝について「衣・食・住」をテーマにひも解き、暮らしで用いられてきた美しい民藝の品々が展示されています。
また、いまに続く民藝の産地を訪ね、そこで働く作り手と、受け継がれている手仕事も紹介しています。
さらに、2022年夏までセレクトショップBEAMSのディレクターを務め、現在の民藝ブームに大きな影響を与えてきたテリー・エルス/北村恵子(MOGI Folk Art ディレクター)による、現代のライフスタイルと民藝を融合したインスタレーションも見所です。(パンフレット本文より)

こちらは、1941年に行われた「生活展」を再現した展示で、写真撮影もOKになっています。

当時としては、テーブルコーディネートされた展示方法がとても画期的だったようで、柳の美意識の高さがうかがえます。

柳の言葉に「用と美」があります。
民藝というものが私たちの生活にいかに密接に関わっているのか、例えば以下のような文章を残しています。

「衣」を代表する着物は、体を保温するためのものだが、保温だけのためならば着物の地に柄は不要で、色彩も黒などの単色だけで良いはずだ。
ところが人間は、色彩によって温かさや涼しさを感じ取り、見た目でその着心地すら想像する場合がある。
さらに色や見た目が美しい着物は、着たいという気持ちをそそり、肌ざわりや香り、衣擦れの音さえも感じさせる。
それゆえ、衣類をはじめ暮らしで用いる品々には、美が深く関わっているのだ。

民藝としての用と美を理解するためには、とてもわかりやすい表現だと思われませんか?
自分の身近にも民藝が潜んでいると思うと、なんだかソワソワしてきます。

そんな民藝の現在地のようなものを知ることができるも本展の特徴だと思います。
具体的には、「小鹿田焼」「丹波布」「鳥越竹細工」「八尾和紙」「倉敷ガラス」の五つが紹介されていて、作り手のインタビュー動画もご覧いただけます。
こちらの展示は写真撮影NGでしたので、ぜひ展覧会場でじっくりとご覧下さい。

そして、現代の民藝ブームを牽引する2人によるインスタレーションがこちらです。

インターネットで検索してクリックすれば、様々な産地の民藝が容易に購入することができる便利な世の中になりました。
ただ、私個人としては、作られた風景や作り手の想いが感じられる機会が得られた時を重視して、その民藝を手に入れるよう努めています。
そうすることで、より深く愛着を持って末永く大切に接することができると思います。
ものづくりに携わる身としても、学びの多い展覧会でした。

【お知らせ】
東広島市立美術館から徒歩7分の所にある「暮らしのみせ en」さんは、民藝品が購入できる素敵なお店です。
そちらで、3月20日(水・祝)~24日(日)10:00~15:00に、鍛冶職人・光村勉さんのアイアン作品オーダー会が開催されます!

予約されてじっくりと作品をオーダーされるもよし、ふらっと立ち寄ってアクセサリーや小物を検討されるもよしとのことです。
展覧会とセットでぜひこちらのイベントもお楽しみください!
オーダー会のご予約は、暮らしのみせ en さんへ直接お願い致します。
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